9『インビクタス』最高でした!
2010年2月10日
今年、私が、一番注目していた映画『インビクタス/負けざる者たち』を見てきました。
南アフリカ共和国で、初の黒人大統領が誕生したところから物語はスタート。
ネルソン・マンデラ大統領を演じるのは、
本人を知る人々から、まるで本人そのもの!と大絶賛のモーガン・フリーマン。
私は、モーガン・フリーマンが大好きなため、
かなりひいき目に見ているところはありますが、
彼が良いことを言う度に、ウルウルしていました。
マンデラ大統領は、白人たちに仕返ししようとする仲間たちを戒め、
「赦せ(ゆるせ)」と言います。
今まで、自分たちが白人からどれだけむごい仕打ちを受けてきたのか、
誰よりも知っているのは、大統領本人のはずです。
だって、アパルトヘイト政策のせいで、30年近くも牢獄に入れられていたのですから。
「憎しみから生まれるのは憎しみのみ」
私は、今まで、嫌なことをされたら、その人にも同じ痛みを与えなければ、
わかってもらえないのではないか、と思っているところがありました。
でも、マンデラ大統領は違った。
「ゆるせ」という言葉は、私にはかなり衝撃的でした。
戦争とか差別とか、世界中の数々の大きな問題も
「ゆるす」ことによって、だいぶ解決されるでしょう。
また、個人対個人の小さなケンカにしたって同じことです。
映画では、白人と黒人が、徐々に1つになっていく様が、
1年後に南アで開催されるラグビーのワールドカップを軸に描かれていきます。
小川もこさんが、以前、「戦いはスポーツだけでいい」
ということをおっしゃっていましたが、私も、その通りだと思いました。
よく、音楽は人々を1つにする、と言われますが、
スポーツにも、その力があることを痛感しました。
私が好きなシーンは、
白人と黒人が、なじんでいく、ひとつになっていくシーン。
つまり、たくさんあるのですが…。
特に好きなのは、
白人たちが、ラジオでラグビーの試合の様子を聞いているところに、
黒人の少年がやってきて、最初は、おまえはあっちに行け、というような態度なのだけど、
結局、一緒に観戦し、得点した瞬間は、手を取り合って喜んでいるシーン。
今、思い出しただけでも泣けてくる…。
それから、マット・デイモン演じるラグビーチームの主将(白人です)も素晴らしい。
彼は、大統領と直接話をしたことで、
国がひとつになることの重要性を身に染みて感じます。
でも、彼は、チームメートに、自分の考えを押し付けたりしません。
「俺は、こうする。お前たちは、どうする?」
というような提案の仕方です。
こちらはこちらで、もう1人のリーダーの姿がありました。
この映画は、本当にたくさんの方に見ていただきたいけれど、
一番は、リーダーの方たちに見ていただきかな。
国、会社、チームなど、たくさんのリーダーたちに。
今年こそは、短めのブログを…と思っていたのに、結局、熱くなると長くなってしまう。
すみません。でも、それくらいに素敵な作品だったんです!
次は、マンデラ大統領の獄中生活を描いた映画
『マンデラの名もなき看守』 を見ようと思っています。
さらに、マンデラ大統領関連の本も。
そういえば…
去年の今頃は、『チェ・ゲバラ』の映画を見て、思いっきりはまって、
チェ関連の本や映画に没頭していたなあ。
ちなみに、その前の年は、エリザベス女王。
魅力あふれるリーダーたちに影響を受けやすいみたいですね、私は。
ところで、今年は、その南アフリカで、サッカーのW杯が行われます。
治安の問題などの不安要素もたくさんありますが、
今年、サッカーをきかっけに、世界がいい方向にちょっとでも向いてくれたら、いいなあ。
そのためにも、皆が、この映画を見てほしい!!!
そしたら、ちょっとは、世界も変わるかも。