8『サクリファイス』
2010年2月1日
近藤史恵さんの『サクリファイス』を読みました。
テーマは、自転車ロードレース。
まるで自転車ロードレースのガイドブックのような本でした。
私は、自転車レースの知識は、ほぼゼロでしたが、
とてもわかりやすく説明されているので、十分楽しめました。
自転車ロードレースは、
勝つために走る「エース」と、サポート役の「アシスト」に分けられ、
アシストは、エースのために、サクリファイス、犠牲を厭いません。
主人公は、アシストの男性です。
彼の目線で、自転車ロードレースが語られます。
そして、読み進めるうちに、話題は、レースから、ある事件へと変わっていき…。
コンパクトなのに話題が豊富で、
でも、詰め込み過ぎという感じは無く、
どちらかというと、あっさり読めてしまいます。
それこそ、映画を1本見るくらいの時間で、あっという間に読めました。
自転車ロードレースは、一人きりの競技かと思いきや、チームプレーなんですね。
チームプレーのスポーツの皆さんは、
自転車ロードレースのことを、一度は勉強すべきでは?と思ってしまいました。
あ、これは、仕事にも言えるな。
特に、俺が俺がタイプの方に読んでもらいたい1冊です。
上にいる人こそ、自分の力だけで結果を残したと天狗になりがちです。
でも、そうじゃない。みんなの支えがあってこその結果なんだ、ということに、
この本を読むと気付かされると思います。
私は、この本を読んで、ちょっとだけ視野が広がったように思います。
『サクリファイス』は、今日の13:45〜の
『grace』内コーナー「キノコレ」の中で、
紀伊國屋書店富山店の朝加さんにご紹介いただきますので、お楽しみに!
朝加さんの書評は、インフォメーションに載っています。
こちらも是非お読みください。