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41『さまよう刃』

2009年10月14日

今日ご紹介するのは、10日に公開された映画『さまよう刃(やいば)』です。
東野圭吾さんのベストセラーの映画化です。

私は本を読んでいませんでしたが、
映画から東野ワールドがひしひしと感じられました。

愛娘を少年によって殺されてしまった父親。
その父親を寺尾聰さんが演じています。
この配役は、ずるいほどにはまっていました。
言葉は少なく、目だけで気持ちを表していました。
表情もほとんど変わりません。
目と、その存在感だけで、気持ちが痛いほど伝わってきました。

少年たちに復讐しても何も解決しないとわかりつつも、
少年たちへの怒りをしずめられない父親。
そして、父親は、ある行動に出ます…。

感情的には父親の苦しみを理解しながらも、
少年法により犯罪をおかした少年たちを守らなければいけない警察。

父親の苦悩、そして警察の苦悩。
様々な苦悩が入り乱れていました。

ちなみに、警察側で一番悩んでいたのが、竹野内豊さんです。

私も映画を見ている間中、ずっと心がもやもやした状態で、
竹野内豊さん演じる刑事の心は、まさに自分の心そのものでした。

見終わった後も、心の中がずっとざわざわしていました。

ひと1人を殺しているにも関わらず、
まったく反省している様子もなく、
テキトーに生きている少年たち。

映画の世界とはいえ、私にはフィクションには思えなかった。

悲しいとか、嬉しいとか、人を愛するとか、
そういった気持ちは、どうしたら、自然と心の中にわいてくるのかな、
と真剣に考えてしまいました。

子どものころは、無邪気に笑っていたのに、
たった10年で心をなくしてしまうなんて、あまりにも悲しすぎる。

「自分がされて嫌なことは他人にもしない」
座右の銘じゃないけれど、私の心に常にある言葉です。

あなたは、この映画を見て、何を感じましたか?

yukikotajima 7:01 pm