16・17 GW後半はたっぷり読書に没頭してみては?
2009年5月4日
GW楽しんでますか?
そろそろGW後半です。
前半、色々お出かけになっていた方の中には、
そろそろお金もつきて、体力もつきて、お家でのんびり過ごしたい・・・。
と、思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで!
今日は、そんな時間のあるときにこそ、没頭していただきたい本を2冊ご紹介します。
私は、基本的には、本は読み始めたらノンストップなので、
たいてい1日で読み終えるのですが、できれば、余裕のある時にゆっくり読みたいと思う。
というのも、本にはまりすぎて、気付くと夜中。時には明け方ということが多々あるのです。
ちなみに、今朝読み終えたときは、朝4時でした。(苦笑)
どれだけ没頭しているんでしょうか。
さて。
今日は、2冊の本をご紹介します。
読みたてホヤホヤです。
まず1冊目は、今日の『キノコレ』で
紀伊國屋書店富山店の朝加さんがイチオシ小説としてご紹介していらっしゃった
東野圭吾さんの新作『パラドックス13(サーティーン)』です。
*『キノコレ』作品は、graceのインフォメーションをチェックしてね!
私は、この本を読んでいた時間帯が夜中だったことと、
本の内容が夢に出てきそうな出来事だったので、
本を読んでいるあいだ中、夢を見ていたような感じでした。
本を読み終えたときに、ハッと目が覚めたような。
ストーリーは、こう。
3月13日13時13分からの13秒間、
地球は“P‐13現象”に襲われると予言され、
政府は、対応に追われます。
しかし、この“P‐13現象”は、ほんの一部の人間しか知らされていなかったのです。
そして、その問題の時間になったとき、世界に起きた変化とは!?
“P‐13現象”については、本を読んでください。
0(ゼロ)から知っていった方が、きっと楽しめると思います。
舞台は、その“P‐13現象”に襲われた東京。
その東京で、わけあって行動をともにする13人。
彼らが何を思い、その心がどう変化していくのかが、丁寧に描かれています。
先ほど、私は夢の中のようだった、と書きましたが、
それだけ頭の中に浮かんだ映像が鮮明だったということ。
味わったことの無い世界のはずなのに、ものすごく伝わる。映像が見えちゃうんですよ。
それが、不思議でした。
本を読んでいるより、映画を見ている感覚に近かったかもなぁ。
そういえば、私は、勝手に配役まで決まった状態で見ていました。(笑)
きっと、この作品を読んだ映画監督の何人かは、
「映画化をしたい!」と思うと思います。
2年後くらいには、スクリーンでこの作品を「観る」ことになりそうな予感がしまくりです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて、『パラドックス13』は、一気に読みたくなりましたが、
次にご紹介する森見登美彦さんの『恋文の技術』は、
カフェなどでのんびりちょっとずつ読むのにいいかもしれません。
タイトルの「恋文の技術」を見ただけで、どんな本かわかりましたか?
素敵な恋文を書くためのノウハウが書かれたハウツー本か?
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、
ある意味、あながち嘘ではないかもしれませんが、ハウツー本ではありません。
手紙だけで構成された小説です。
出版社のホームページには、「新・書簡体小説」とありました。
手紙以外の文章が一切ないのです。
主人公の男子大学院生は、京都の大学から、能登の実験所に送られたことをきっかけに、
友人や知人に手紙を書きまくります。そして、ちゃんと返事もくる。
そう!「文通」です。「文通」って懐かしい響きですね〜。
でも、この本に書かれている手紙のほとんどは、その男子学生が送った手紙のみで、
相手からの返事は明らかにされていません。
なので、彼の手紙のみを読んで、相手がどのような手紙を送ったのか推測していきます。
また、彼は、たくさんの人に手紙を送っているので、
彼自身の色々な面を見ることができます。
妹への手紙、親友への手紙、先輩への手紙などなど、
送る相手によって書き方も人格までも(!?)変わっていきます。
その違いも楽しい。
この本を読み終えたとき、
いままでやりたくてもできなかったことができた達成感がありました。
だって、人の手紙を盗み読んでいるようなもんですよ。
なかなかできるものではないじゃないですか。
それだけでもかなり満足。(笑)
その上、手紙の内容がとても楽しいときたもんだ!
特に、好きな女性に送ろうとした恋文の数々には、
思わず、吹き出してしまったほど可笑しかったです。
自分の恋文に自分でダメだしをする様には、
もう、お腹を抱えて、ケラケラ笑いころげてしまいました。
そうそう!主人公の彼がいるのが能登なので、
お馴染みの地名や観光スポットがたくさん出てくるのも、
北陸の人には嬉しいかも♪
ほのぼのしていて楽しい作品でした。
映画に例えるなら・・・
『パラドックス13』は、ハリウッド超大作!で、
『恋文の技術』は、ミニシアター系かな。
今日ご紹介した2冊。
どちらも読み応えがありますので、
残りのGWにゆっくり味わってみてはいかがでしょう?