8『ゲバラ最期の時』
2009年3月20日
今日から3日間は、最近読んだ本を1日1冊ご紹介します。
◆『ゲバラ最期の時』
映像ディレクターで作家の戸井十月(といじゅうがつ)が、
伝説の革命家、チェ・ゲバラについて、現地の取材をもとに書いたものです。
「チェ・ゲバラ」とは、どんな人物だったのかや、
長い間、隠されつづけていたチェの最期について、
カストロをはじめ、最期の食事を運んだ少女や、
遺体に触れたジャーナリストなどのインタビューをもとに綴られた、ドキュメンタリーです。
私は、映画を見てすぐ、この本を買ったのですが、読んだのが、今(笑)。
遅いですねー。
でも、この本を読んだことによって、歴史的な背景も鮮明になりましたし、
DVD『モーターサイクル・ダイアリーズ』から始まった、
私のチェ・ゲバラをたどる旅が一段落したように思います。
私は、この本を読みながら、まるで、作者の戸井さんとともに、現地を旅しているような、
そして、次第に、当時をともに味わっているような不思議な感覚になっていきました。
さらに、私は、ゲバラにじっと見つめられながら、
自分の心を見透かされているような気持ちになりました。
ゲバラの目は強かった。
実際に会ったわけではないのに、とても衝撃的でした。
彼がスゴイのは、目的に向かって、ただ闇雲に突き進むのではなく、
ちゃんと「勉強」しているということ。
キューバ革命前には、キューバの勉強を徹底的にしています。
そして、仲間たちにも勉強させています。
彼は、思い込みで動いたりしないのですね。
ちゃんと知る努力をしている。
「知りたい!」と思ったら、自分の目で見ないと気がすまないのです。
まもなく新年度ですね。
新年度を前に自分を奮い立たせたい!
と思っている人には、いい刺激になるんじゃないかな〜。