ゴールデンスランバー
2008年4月14日
2008年本屋大賞受賞作品
伊坂幸太郎さんの『ゴールデンスランバー』を読みました。
全国の書店員が、いちばん売りたい本のトップにたった本です。
私は、本屋大賞受賞作は好きで、
今までの受賞作『夜のピクニック』『東京タワー』なども読みましたが、
どの本も、はずれがありませんでした。
だからこそ、今年の受賞作を楽しみにしていました。
今年は、毎年ノミネートされるものの、なかなか受賞できなかった
伊坂幸太郎さんが、やっと大賞を獲得しました。
私も伊坂作品は好きで、何冊か読んでいますが、
どの本も、完結、というよりもふわっと終わる感じで、
あれ?終わっちゃった!とあわてて、最後を読み返してしまう。
そして、あ〜またやられたな、と思い、思わずニヤリ。
でも、その、なんていうか、独特なつかみどころの無さが、
伊坂作品の魅力であると私は思っています。
今作『ゴールンデンスランバー』は、
そんな魅力を感じさせつつも、
また新しいところに連れて行ってくれたような、
興奮を味わわせてくれた作品でした。
読み応えもありました。
時間軸は、今・未来・過去と変化し、
登場人物も、たくさん出てきて、一人称が変わっていきます。
そして、一つの事件を、それぞれの立場から眺めています。
最初は、客観的に見つめる一視聴者として入り、
一般的な情報を知った上で、事件の核心へと連れて行く様は、本当に素晴らしい。
様々な人たちが関わることで、肉付けされ、物語に深みが増していきます。
そうそう!
肝心なストーリーを簡単にご紹介しましょう。
仙台で金田首相の凱旋パレードが行われいる最中、爆発が起こり、首相は死亡。
そして、なぜか、まったく金田とは関係のない
青柳雅春が、首相暗殺犯として濡れ衣を着せられてしまいます。
なぜそんなことを?青柳は理由もわからず、とにかく逃げます・・・。
さて、青柳は、見えない敵から逃げることはできるのでしょうか?
といった内容です。
私は最初、家のソファに寄りかかって読んでいたのですが、
話が進むにつれ、どんどん前かがみになり、
最後は、本に限りなく顔を近づけ、
食い入るように読んでしまいました(笑)。
それくらい夢中になってしまった本でした。
さすが大賞をとる本だな、と。
だって、この本、たくさんの人に読んで欲しいなぁ。と思いますもん。
面白いですもん!色々感想を言い合いたいですもん!
この本のタイトル、ビートルズの「ゴールデンスランバー」が
何度も登場するのも印象深く残ります。
私も、今その曲を聞きながらブログを書いているのですが、
まるで映画を見ているような気持ちになってきました。
伊坂さんの作品は、たくさん映画化されていますが、
この作品も映画化されるんじゃないかなぁ。
非常に映画っぽい作品ですし。
個人的にはみたいです。映画版のゴールデンスランバーを。
かなり読み応えがありますので、
まとまったお休みがとれるGWに1日かけて読んでみてもいいかも!
その際は、ビートルズの「ゴールデンスランバー」をBGMに是非どうぞ。