夕凪の街 桜の国
2007年8月6日
今日、8月6日は、62回目の原爆の日です。
原爆が投下された広島市の平和記念公園では、
平和記念式典が行われました。
私もテレビを見ていましたが、
小学6年生2人による「平和の誓い」が、
とても立派で朝からウルッときてしまいました。
広島の人々は、子供のときから、原爆教育を受けているのでしょうね。
私が、小学6年生のときは、戦争は、どこか遠い昔のことのように思っていました。
昔々のお話のように・・・。
でも、戦争は、決して昔の話ではないのですよね。
まだまだ戦争に苦しんでいる人はたくさんいるのですよね。
そのことをリアルに感じたのが、
東京などではすでに公開されている映画『夕凪の街 桜の国』。
ちなみに富山での公開は、8月18日です。
第9回手塚治虫文化賞新生賞、
平成16年度文化庁メディア芸術祭漫画部門大賞を受賞した、
こうの史代(ふみよ)さんの同名傑作コミックを、
佐々部清監督が実写映画化した作品です。
過去と現在の広島が舞台の二つのストーリーが描かれています。
広島原爆投下から13年後の広島。
いつ原爆症が発病するかもしれない恐怖を抱えながら生きる、
麻生久美子さん演じる女性、皆実(みなみ)が主人公の『夕凪の街』
そして、今。
皆実の弟、旭の娘、七波(ななみ)が主人公の『桜の国』。
『夕凪の街』は、見るからに痛々しい原爆のシーンなどはほとんど描かれていません。
でも、心の痛みは、ずきずき突き刺さってくるものがありました。
なんといっても、
皆実を演じる麻生久美子さんが、とてもいい!!
彼女のおだやかな笑顔を見るたびに、涙がポロポロこぼれてきました。
私は、泣きすぎて、ハンカチだけではおさまらず、
ティッシュを出して、鼻をかんでしまったほどでした。。。
こんなに泣いたのは久しぶりでした。
もう一つの現在の話では、
七波の弟、凪生(なぎお)が、被爆者の末裔であることから、
交際相手の親から交際を反対されます。
実際、凪生は、身体が弱かったりするのですが、
それが、被爆のせいかどうかはわかりません。
被爆二世三世。。。
みなさんは、意識したことはありましたか?
私は、自分と同世代の方たちが、
そういったことで悩んでいる、ということを意識したことが、
恥ずかしながら、なく、
自分自身にとてもショックを受けました。
戦争は、遠い日のことではない、
と強く実感しました。
戦後、被爆が原因で亡くなっている方たちはたくさんいます。
この映画の中で、皆実が亡くなる間際に
原爆を投下した人に向かって放った言葉が胸に突き刺さりました。
「13年も経ったけど、またひとり殺せて、嬉しい?」
『夕凪の街 桜の国』
富山での公開は、8月18日です。
この夏、ひとりでも多くの方に見ていただきたい映画です。