欲しいのは、あなただけ
2007年5月28日
最近は、恋愛小説を積極的に読みたいとは思わなくなりました。
(もしや、恋をしていないからか?笑)
たまたま読みすすめていったら恋愛がテーマになっていた、ということはあるけれど、
明らかに「ザ・恋愛小説」とわかるものは、滅多に読みません。
でも、学生の頃は、小説といったら、ほぼ恋愛小説でしたが(笑)。
そんな私も、時々、普段読まないようなものも読んでみたくなります。
選び方は・・・
ほとんどが、本屋で見つけることが多いかな。
タイトルや、表紙のイラストや、帯などを総合的に見ながら、決めます。
先日も、なんとな〜く本を選んでいたら、
ふと目に飛び込んできたのが、
『欲しいのは、あなただけ』
というタイトルの本。
うわっ、うわっ、うわ〜、
きた〜、どうみても恋愛小説と思われるタイトルの本。
いったいどんなことが書かれているのか、
最初の数行を読んでみました。
「昔好きになった人は、年をとらない」
というようなことが書かれていて、
なんか面白そうだぞと思って、買ってみました。
なんと、この本、
第12回 島清(しませ)恋愛文学賞 を受賞している作品でした。
作者は、小手鞠(こでまり)るいさんです。
舞台は京都。
主人公の「かもめ(女の子の名前)」が愛した二人の男の人
のことが描かれています。
かもめが愛したのは、
支配欲をむき出しに、ときに力で組み伏せる「男らしい人」と、
家庭を持ちながらもひたむきに愛してくれる「優しい人」の二人。
(ちなみに、この二人を愛した時期は異なるので、
同時に愛したわけではありません)
かもめが、どんどん愛にのめりこんでいく様が、
生々しく描かれています。
生活の全てが「好きな男の人」になってしまう。
その人と一緒にいられるなら、他のものは何もいらない。
そう、まさに、タイトルどおり!
かもめの、恋愛に正直すぎるところは、
私にはないなぁと、どこか客観的に読んでいましたが、
かもめが、のめりこめばのめりこむほど、
段々、そのいきすぎる気持ちがわかってくる。
きっと、普通の人ならここまではできないのかもしれない。
でも、心の奥の方では、どこかでかもめと同じことを思っていたりするのかもしれない。
だから、読みたくなる。
でも、うらやましいのとは違う。
もし、ここまでやってしまったらどうなってしまうのだろう、、、
という限界を見てみたかったのかもしれません。
その先にあるものは…
気になる方は、是非、小説を読んでみてくださいな。
文庫で8ミリくらいの厚さなので、あっという間に読めますよ。