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富山県公文書館

2024年10月14日

令和になって、6年たちますけれど、

最近は昭和レトロのほか、平成レトロなんていう言葉もでてきていますよね

平成に生まれ、青春時代を平成の時代に生きた私にとって、

平成はまだレトロじゃないと思いながらトレンドを追っています(笑)

 

さて先週のSTEP!では、平成、昭和より前の大正時代について詳しく勉強できる企画展を行っている『富山県公文書館』をご紹介します!

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公文書館というと、

なんだか難しいイメージがありますよね。

 

富山県公文書館では、

県が制作の決定や施策の実施のために作成した公文書のうち、

永久保存文書となっている公文書や、

富山県にかかわる重要な古文書の調査・研究を行い、

寄贈・寄託された古文書・文書の保存を行っています~!

 

普段は、日本全国から大学教授や大学で研究をしている学生が、

資料を閲覧しにくることが多いそうです!

 

なかなか日常生活で公文書に触れる機会ってないですよね。

 

公文書館では、一般の方にも公文書に触れてほしい!と、

定期的に企画展などを開催しています!

 

現在は、「富山大正ストーリー~15年間ヲ思フ~」という企画展を開催中です~!

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今回は、富山県公文書館の奥野亜矢子さんに、いろいろ教えていただきました~!

 

まず、大正時代というとみなさんは、どんなイメージがありますか?

大正デモクラシー、大正ロマン、15年という短い時代などが思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

 

1912年から1926年の15年という短い期間ですが、

日本、そして富山も激動の時代だったそうですよ~!

 

大正時代は、今から約100年前ですね!

 

今回の企画展では、3つのパートに分かれて、

富山の大正時代を紹介しています!

 

まず、1つ目のパートは、「工業化を図る富山県」です!

 

大正時代は、富山県は農業から工業へ変化していった時代です!

もともと富山は農業の生産額が多い農業県でしたが、

大正10年に、農業生産額を工場生産額が上回り、工業県になりました。

 

今も、富山県は河口付近には工場が多いですが、

それは大正時代から続いているということです!

 

では、なぜ、富山県で工業化がすすんだと思いますか?

 

理由はいろいろあるんですが、

まず1つは、水力発電が活発に行われ、電力の供給が増えたことです!

 

富山県では、明治30年ころから水力発電が行われていました!

その後、大正6年に当時の知事だった井上孝哉さんが、

水力電気事業を推進しました!

 

富山は、大きな川が多く洪水なども多かったんですが、

その水の力を水力発電に使い、治水も行おう!というような考えだったそうです!

 

そして、今は電気というと、大手電力会社が主流ですが、

当時は、たくさんの電力会社がありました!

奥野さんによりますと、

大正時代に富山県にあった電力会社は、なんと49社にものぼるそうです!

 

今の時代から考えると、一つの県に49の電力会社があるというのは考えられないですよね(笑)

 

そして、工業化が進んだ理由として、鉄道が整備されたことがあげられます!

当時、特に工場がふえた地域というのが、

高岡の伏木港周辺です!

 

高岡と伏木間の鉄道が明治33年に開通するなど、

荷物を運びやすくなったことも、工場が増える要因になりました!

さらに、大正7年には能町から新湊間の新湊線も開通し、より伏木港臨海工業地帯が発展していきました!

 

安い電力と輸送機能の整備のほか、工業用水が豊富にあること、港があることなど、

様々な要因がそろい、工業県になりました!

 

伏木港周辺は今も工場が多いですが、

約100年前に様々なことが整備された結果なんだなぁと思うと面白いですよね!

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そして、第二部は、「自立する民衆」というテーマになっています!

 

大正は「大正デモクラシー」といわれるように、

大正時代は政治・社会・文化の各方面で自由主義的・民主主義的な傾向の高まりがみられた時代です!

 

富山では米騒動などがあった時代ですが、

滑川普通選挙期成同盟会宣言書では、

もし普通選挙が実施され、多数国民の本当の代表者が衆議院に送られていたら、

米騒動のような事件は起きなかっただろうと書かれています。

 

今は、選挙権があるのが当たり前ですし、投票率の低下が問題になっていますが、

当時のことを考えると、選挙の大切さがわかりますよね。

 

また、大正時代は、モガと呼ばれるモダンガールたちが職業婦人として働き始めます!

バスガイドやタイピストなど華やかな一方、

一般庶民は、農業などの家業か、女工として働いたり、

専門職の教師や看護婦として働いたりする人もいたそうです。

ただ、過酷な労働環境のほか、男性たちよりも賃金が低いなど問題も多かったそうです。

 

私も今、働いていますけれど、自由に女性も働けるようになってきたというのは、

大正時代の女性の方たちが頑張っていたからなと思うと、本当にすごいなと感じました。

 

そして、ラスト第三部のテーマは「戦争への足音」です!

大正時代は、第一次世界大戦が行われた時代です。

大正13年には、富山県と石川県で陸軍の演習が行われ、

のちの昭和天皇が富山県を訪れるなどしました。

写真なども展示されていますので、

当時の雰囲気を感じてみてくださいね。

 

第一部から第三部まで、簡単にご紹介しましたが、

私が思っていたよりも、激動の時代だったんだなと感じました。

 

また、結構昔の資料とかは、そもそも文字が難しくて読めないということが良くあったんですが、

大正時代の資料は読みやすいものが多いので、

展示解説を読んだうえで、文献をじっくり見てみるのも面白いと思いますよ~!

 

ぜひ、じっくりご覧になってみてください!

 

初めて、富山県公文書館に行ってきたんですが、

とても分かりやすくまとめられていて、すごく勉強になりました!

私が想像していたより、大正時代の出来事が今につながっていたり、影響を与えたりしていて、驚きましたね~!

ぜひ、みなさんもこの機会に古文書を通して、富山の大正時代について理解を深めてみてはいかがでしょうか。

 

今日は、富山県公文書館をご紹介しました!

 

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「富山県公文書館」

企画展「富山大正ストーリー~15年間ヲ思フ~」

期間  11月4日(月)まで

休館日 会期中は、無休

開館時間 午前9時から午後5時まで

観覧料 無料

 

※また、富山県公文書館の収蔵の文書は、

デジタルアーカイブや県内などの図書館においてある目録などを見ていただいて検索していただき、閲覧申請書を提出していただくことで閲覧することができます。

※企画展の期間以外は、土日、祝日がお休みです!

富山県公文書館のHPはコチラから。

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mizunashi 12:00 PM