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井波彫刻総合会館

2024年9月9日

9月になり、まだ暑いですが秋がやってきましたね。

秋といいますと、よく○○の秋といいますよね。

食欲の秋、スポーツの秋、音楽の秋。

いろいろありますが、芸術の秋ということで、富山の伝統工芸作品を楽しんできました!

 

今日は、南砺市にある井波彫刻総合会館をご紹介します!

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井波彫刻といいますと、

富山を代表する伝統工芸品ですよね~!

 

これまで、富山県内のいろいろなところに取材に行きましたが、

寺院など歴史ある場所には、井波彫刻の欄間などがありましたね~!

 

井波彫刻の歴史は、

室町時代までさかのぼります!

1390年に、本願寺五代綽如上人は、天皇より命令が下り、井波別院を創設しました!

 

今も、井波の町に「井波別院瑞泉寺」がありますよね。

 

井波別院は、現在に至るまで何度も焼失し、再建されてきました!

特に江戸時代中期、瑞泉寺本堂再建となりました。

その際、本堂にほどこす彫刻のため、

京都本願寺より、御用彫刻師・前川三四郎が井波に派遣されました!

このとき地元大工四人が、

前川三四郎について彫刻の技法を本格的に習ったのが井波彫刻の始まりです!

 

江戸時代から、技術が受け継がれ、

現在まで続いています!

 

今は、約100名の職人さんが伝統を引き継いでいます。

 

今なお、木調刻の職人さんが多く残るのは珍しく、

全国各地から、彫刻の制作や修復の依頼などが来ているそうです!

 

井波彫刻の特徴としては、

紙やすりを使わないこと!

鑿と彫刻刀だけで、細かい作品を作り上げていきます!

特に、丸みを帯びた作品は、

紙やすりを使わずにどうやってつくっているんだろうな~と感じました!

 

井波彫刻総合会館では、井波彫刻作品の展示・販売を行っています~!

 

まず、井波彫刻総合会館に入る前に、

巨大欄間がお出迎えしてくれます!

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幅11m、高さ1mの世界最大の井波彫刻欄間です。

龍や馬、牛、うさぎなど、様々な動物が描かれていて、圧巻ですよ~!

 

館内では、様々な展示室があります!

 

3つの展示廊下と常設展示室に飾られている作品は、

販売を行っているものもありますよ~!

 

気になったのは、獅子頭です!

赤や黒にいろどられた獅子頭だけではなく、

色が塗られていない木調の獅子頭も迫力がありました!

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富山県は、獅子舞の伝承立が日本一だそう!

4年、富山に住んでいたけど知らなかった~(笑)

 

また、獅子舞に使用される獅子頭の大半を、井波で制作しているそうです!

掘る方が違うと、獅子頭の模様や表情なども変わってくるので、

見ていてとても楽しかったです!

 

常設展示室で一番びっくりしたのは、井波彫刻ギター!

どういうこと?という感じですが、

ギターの装飾が井波彫刻で行われているんです!

龍がギターに巻き付いているようなものや、

ギターのボディが獅子頭になっているものなど!

全部で4つあります!

実際に、井波彫刻ギターを持って写真を撮らせてもらいました~!

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井波彫刻ギターは、スタッフの方に声をかけていただければ、

どなたでもギターを持って写真を撮ることができます!

ぜひ、記念に写真撮影してみてくださいね~!

 

他にも、円谷プロダクションとコラボしたウルトラセブンのシールドや、

怪獣カネゴンの木彫りの作品もありましたよ~!

 

そして、資料展示室には、

井波彫刻の先人たちが残した匠の作品を展示しています!

 

本当に細かく繊細な作品ばかりでした~!

 

特に初代南部白雲さんが作られた「日本三景」という作品に注目してほしいです!

欄間の作品で、松の木や神社の鳥居などかなり細かく彫られているのはもちろんなんですが、

ある工夫がされているんです!

 

欄間というと、部屋の高い位置についていますよね。

なので、下から欄間を見上げることが多いんです!

 

この「日本三景」という作品は、

かがんでしたから見たときに、立体的に見えるんですよ~!

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緻密に角度などが計算され、作られています。

 

学芸員さんいわく、

細かく彫ることは、井波彫刻の職人さんなら比較的簡単にできるそうですが、

下から見たときに立体に見える作品をつくることは、

非常に高度な技術なんだそう・・・!

 

ぜひ、じっくりご覧になってみてくださいね。

 

また、現在、井波美術協会展も開催中です!

井波彫刻の作品だけではなく、

絵画や写真作品、彫刻などなど。

様々な作品を一度に見ることができますよ~!

井波彫刻総合会館での開催は、9月10日(火)までとなっています!

 

井波彫刻作品と合わせて、お楽しみください!

 

ここまで、井波彫刻総合会館の展示についてご紹介してきました!

展示だけでも十分楽しめるんですが、

もっと楽しめる工夫が館内に施されています!

 

展示廊下や展示室の天井の柱や展示台のすきまなどに、

木彫りの動物や忍者、手裏剣などが隠れています・・・!

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私も探してみたんですが、

結構難度が高いです・・・!(笑)

 

作品も楽しみつつ、隠れた木彫りの動物たちも探してみてくださいね~!

 

 

また、井波彫刻のお土産商品も多数ありますので、

そちらもぜひ見てみてくださいね!

 

そして、井波彫刻総合会館を管理している井波彫刻組合では、

井波彫刻の受注制作も行っています!

 

お店の看板やシンボルとなる彫刻などのほか、

個人でも依頼ができます!

玄関などに飾る置物や雛人形などのほか、ベンチや本棚などの家具の制作も受け付けているそうです!

デザインなど悩む方は、一度、井波彫刻総合会館の展示をみて、

イメージを膨らませてみるのもいいかもしれませんよ~!

受注制作について、詳しくは井波彫刻組合のHPをご確認ください!

 

今回、初めて井波彫刻総合会館にいってきましたが、

繊細な作品から迫力満点の作品まであって、見ごたえがありました!

開館の入り口には、獅子頭のお守りが当たるガチャガチャ「獅子ガチャラ」もあります~!

お守りと一緒に入場割引券も入っているそうなので、

入館前にチャレンジしてみてくださいね!

 

今日は、井波彫刻総合会館をご紹介しました!

 

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井波彫刻総合会館

開館時間 午前9時から午後5時まで

※最終入館は午後4時30分までです。

休館日 毎月第2第4水曜日と年末年始です。

入館料 大人500円、小中学生250円

 

井波美術協会展 9月10日(火)まで

 

井波彫刻総合会館のHPはコチラから。

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mizunashi 12:00 PM