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「発酵文化人類学 微生物からみた社会のカタチ」

2024年5月31日

今日のSTEP!の「みずなしまほの『これ、いいね!』」では、

久しぶりに水梨子オススメの本をご紹介しましました!

 

いつも小説ばかり紹介していたんですが、

今回は発酵について楽しく勉強できる1冊です。

 

株式会社KADOKAWAから発売されている小倉ヒラクさんの『発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ』をご紹介します!

 

もともと2017年に木楽舎から単行本で出版されていて、

その本を加筆・修正し文庫本として、

2020年に株式会社KADOKAWAから発売されました。

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私は、本を買うときはいつも本屋さんにいって、

文庫の棚をゆっくりみてその時1番気になった本を買うことが多いです。

この前、本屋さんに行ったときにパッと目に飛び込んできたのが、

今回ご紹介する『発酵文化人類学 微生物からみた社会のカタチ』でした。

 

発酵食品はよく食べているけど、詳しいことはわからない!気になる!と思い、

この本を購入しました。

 

味噌や醬油、お酒、パン、ヨーグルト、チーズなど、発酵食品といっても様々ありますよね!

 

この本は、様々な視点からいろいろな発酵食品について紹介しているので楽しく読むことができました。

 

まず、作者の小倉ヒラクさんについてご紹介しましょう。

小倉ヒラクさんは、『発酵デザイナー』として活動していらっしゃいます!

 

発酵デザイナーという言葉が、本文の最初に出てくるんですが、

『発酵デザイナーとはいったいどいう仕事なんだろう』と。

 

もともと小倉さんは、大学時代に文化人類学を学び、大学を卒業後はデザイナーとして働いていました。

夜遅くまで働き、朝方まで遊んでという生活をしていると、

徐々に体調を崩すことが増えたそうです。

そんなときに、大学の恩師である発酵学者の先生にあったところ、

免疫不全になっているから発酵食品を食べることを進められたそう!

発酵食品を食べる生活を続けていたところ、

症状も改善し『発酵』に興味をもったとのことです。

 

小倉さんは発酵について調べているうちに、

大学の時に勉強していた文化人類学の研究に似ているかも!とたどり着きました。

 

小倉さんいわく『発酵を通して、人類の暮らしにまつわる文化や技術の謎を解く学問』が発酵文化人類学だそうです!

 

実際にこの本では、発酵のメカニズムだけでなく、

どうしてその地域で独自の発酵文化ができたかなども紹介されています!

 

いろいろな発酵食品の話題が出てくるんですが、

私が特に興味を持ったのは『味噌』です。

 

ざっくりいうと、大豆に麹菌をつけて発酵させると味噌になります。

そして、味噌は家でも作れるということに興味をもちました!

 

小倉さんは山梨県の五味醤油さんとともに『手前みそワークショップ』などを行っていたそうです!

手前みそとは、お家で作る手作りの味噌のこと。

手前みその作り方を歌にした『てまえみそのうた』もあります!

私も聞いてみたんですが、一度聴いたら頭から離れないメロディでした。

 

ワークショップを始めたころは、給食センターのおばちゃんなどが多かったそうですが、

東日本大震災をきっかけに健康に関心のある方やオーガニック食に興味がある方も、

参加するようになったそうです!

 

私も、この本を読んで、一度味噌づくりに挑戦してみたいなぁと思いました!

 

味噌の他にも、日本酒やワイン、お醤油、また世界各国で受け継がれてきた独自の発酵文化などを知ることができます!

 

もちろん発酵のお話しなので、専門的な用語なども出てくるのですが、

1章ごとに用語の解説や参考文献なども書かれているため、

文系の私もすらすら楽しく読むことができました。

 

発酵というと、「なんとなく体によさそうだよね~」というイメージでしたが、

歴史や醸造の過程を知って、より発酵に興味がわきましたし、

本に出てきたお店の味噌やワインなどを味わってみたくなりました!

 

また、発酵と人間の文化が本当につながっていたことにも驚きました!

 

普段から何気なく食べたり飲んだりしている発酵食品。

発酵食品がお好きなかたや食に興味がある方にオススメの一冊です。

 

ぜひ、読んでみてくださいね!

 

今回は、株式会社KADOKAWAから発売されている小倉ヒラクさんの『発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ』をご紹介しました!

 

mizunashi 8:00 PM