高岡市万葉歴史館
2024年1月8日
今日は、成人の日ですね。
今年成人を迎えられたみなさん!
おめでとうございます!
一部地域では延期になっているところもありますが、
二十歳の集いが行われたところもありますね。
今年成人を迎えたみなさんは、どんな大人になりたいですか?
いろいろなことにチャレンジしてみてくださいね!
みなさんの夢がかなうことを願っています!
さて、先週のSTEP!では、「高岡市万葉歴史館」をご紹介しました。
高岡万葉歴史館は、平成2年に開館した歴史館です!
万葉集という一つの作品に特化した初の歴史館でした。
去年12月に、学芸課長の新谷秀夫さんに、万葉集について詳しく教えていただきました!
高岡と万葉集のつながり。
ご存知の方も多いと思いますが、改めて振り返っていきましょう!
まず、万葉集は奈良時代ごろに作られた歌集です。
全20巻、およそ4500集の歌が収録されています。
収録されている歌は、天皇や貴族だけではなく、
下級の役人や九州北部の防衛にあたった防人、また一般庶民のものもありました。
はっきりとはわかっていませんが、
この万葉集の編纂にかかわっていたのが、「大伴家持」と言われています。
そして、高岡と万葉集のかかわりが深いのは、
「大伴家持」が越中国の国守=トップとして5年間赴任していたからです。
大伴家持は、生涯読んだ歌のうち、およそ半数を越中国で読んだそうです!
そのため、家持を研究している方や愛好家の方からは、
高岡は万葉集にとっても重要な地域と考えられています。
大伴家持は、一度みた感動は、何度も歌を詠まないそうです!
なので、立山連峰に関連する歌は2つ。
また、一つは立山連峰から雪が解けて水がながれている川を読んだものなので、
立山連峰の感動を詠んだ句は1つしかありません。
同じ題材では何回も読まないのに、越中国で作られた歌がおおいというのは、
それだけ越中国で感動することが多かったということです!
家持が歌を詠んだところは、今の雨晴海岸であったり、二上山、以前は射水川と呼ばれていた小矢部川などなど。
きっと今富山に住んでいる私たちも見たことがある景色を読んでいたりします!
そんな万葉集のゆかりの地高岡では、30年以上前に、地元由来の万葉かるたの制作や、万葉集全4516首をリレー形式で読む朗唱の会が行われるなどしていました。
その時に、「高岡市万葉歴史館」も誕生しました。
もともとは、パネルなどを使い越中にゆかりのある歌などを紹介していたそうですが、
2年ほど前に、展示室のリニューアルをしています!
リニューアル後は、2つのエリアがあります。
まず、一つめは「万葉体感エリアープロジェクションマッピング「大伴家持と越中万葉の世界―」です。
古代宮殿と屏風をイメージした、大型スクリーンにプロジェクションマッピングが投影され、歌の世界を堪能できます。
大型スクリーンには、家持が越中で詠んだ歌と現代の言葉に直した歌、そして、その歌をイメージした映像が流れます。
例えば、かたかごの花を読んだ歌は、
スクリーン一面にかたかごの花が映し出されます。
映像がでるので、歌だけ見た時よりも、
情景がイメージしやすく、わかりやすくなっています。
スクリーンでは、およそ8分ほどの映像で、
家持が越中国で読んだ10首が紹介されています!
10首の紹介が終わった後、
万葉集が作られた時代と現代を比較するような映像が流れます。
昔は自分が感動したことや感じたことを歌にしてよむ。
今の時代は、旅行に行って感動した景色や食事、思い出をSNSに書き込む。
映像をみて、昔も今も手段は変わっても、
やっていることは変わらないんだなぁと感じました(笑)
このエリアでは、紹介する歌にまつわる詳しい解説はありませんが、
二つ目のエリア「万葉学習エリア」で詳しく紹介されています。
気になった方は、どんな歌だったか覚えて、次のエリアに行ってみてくださいね~!
続いて、2つ目のエリア「万葉学習エリア」を詳しくご紹介します!
万葉学習エリアでは、万葉集や越中国について学べるほか、
クイズや万葉仮名をつかったあそびなど体験もできます!
万葉集の有名な歌や越中国で読まれた歌など、
解説文と絵で分かりやすく解説されています。
また、様々なパネルにクイズもあるますので、
挑戦してみてくださいね!
そして、子供たちに大人気なのが、「万葉仮名」をつかった体験です。
万葉集は、中国から伝わった漢字を使って書かれていました。
当時はひらがながなかったので、音に合わせて、漢字を当てはめて使っていました。
例えば、「あ」は、阿蘇の「阿」や安いという漢字が使われていました。
また、八十一とかいて、「くく」と読んだり、
昔は馬の声はひひーんではなく、いいーんと言われていたことから、
馬の声と書いて、「い」と読んだそうです。
遊び心があふれていますよね~(笑)
歌をかきながら、漢字を当てはめることも当時は楽しんでいたそうです。
体験エリアでは、万葉仮名が一覧になってまとめられています。
ぜひ、万葉仮名をつかって、文章を書いてみてくださいね!
今だと、新年のあいさつや今年の目標をかいてみるのもよさそうです!
また、現在高岡市万葉歴史館では、「正月特別展」を開催中です。
高岡市の万葉かるたや、越中万葉かるた屏風などを展示しています。
越中万葉かるたの屏風は、万葉かるたに使われた原画で作られたものです!
富山の風景などが描かれています!
また、奈良県の正倉院に残る、新春の儀式に使う「子日目利箒(ねのひのめとぎのほうき)」の模造品が展示されています!
明治時代に政府の命令で正倉院の模造品を作った時のものです。
家持が詠んだ新春の歌とともに、
万葉のお正月の雰囲気を味わってくださいね!
今回、初めて高岡市万葉歴史館に行ってきましたが、
もっともっと万葉集について知りたい!と思いました。
そして、歌集というと難しく感じてしまいますが、
現代でいうSNSで感動や思い出を共有していることと似ていると知り、
ハードルが低くなりました。
ぜひ、みなさんも高岡市万葉歴史館で、万葉集や越中国の歌について、
楽しく学んでみてくださいね~!
今日は、高岡市万葉歴史館をご紹介しました!
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高岡市万葉歴史館
開館時間 3月まで 午前9時から午後5時まで
4月~11月 午前9時から午後6時まで
*最終入館は、閉館の45分前まで
*図書閲覧室は、午前9時30分から午後4時30分まで
休館日 火曜日
入館料 一般300円 中学生以下無料
正月特別展 1月29日(月)まで
*地震で館内で漏水が発生したため、トイレと暖房の使用ができません
(駐車場のトイレは使用可)
*詳しくは、高岡市万葉歴史館のHPから。
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