黒部市歴史民俗資料館
2024年4月22日
大型連休も近づいてきましたね!
今年の予定は、もう決まっていますか~?
今回は、最近VR映像が見られるようになり、大型連休にもピッタリな施設の話題です。
うなづき友学館内にある黒部市歴史民俗資料館をご紹介します!
まず、うなづき友学館は、道の駅うなづきに併設された施設です。
うなづき友学館の建物の中に、
黒部市立図書館宇奈月館と黒部市歴史民俗資料館が入っています!
黒部市民俗資料館では、黒部川にかけられていた愛本刎橋に関する展示や、
黒部の歴史・宇奈月の歴史を学ぶことができます!
特に日本三奇橋に数えられる愛本刎橋の1/2模型や
3月には新しくバーチャルツアー体験!VR映像「よみがえる愛本刎橋」が登場し、
愛本刎橋について深く知ることができます・・・!
愛本刎橋は、黒部川の峡谷部にかけられた橋で、
1662年に最初の刎橋が黒部川にかけられました。
1662年というと、江戸時代前期ですでに参勤交代が始まっていた時代です!
黒部川が氾濫していないときは、黒部川下流をあるいて渡ることもできましたが、
水量が増えると黒部川を渡ることが当時はかなり難しかったそうです。
加賀藩5代藩主の前田綱紀は、領地を視察したときに、
黒部川の氾濫が旅人を苦しめていることを知り、
橋をかけることを決めました。
そして、その橋をどこにかけるかが問題だったんですが、
黒部川上流で川幅が狭くなるところに決まりました。
ただ、黒部川の流れは激しく、川の中に柱をたてることが難しく、
刎橋という柱がいらない架橋形式の橋が作られました!
愛本刎橋のすごいところ!
それは、橋の長さが63.5mもあったこと!
愛本刎橋の他にも、刎橋構造の橋はあるんですが、
30mほどの長さが一般的です。
なので、愛本刎橋は他の刎橋に比べると規格外に大きく、
今でいう東京スカイツリーのような存在だったんじゃないかと言われています。
木造の愛本刎橋は30年前後で架け替えが行われていました。
江戸時代までは刎橋、明治時代は木拱橋、大正時代はトラス橋、そして現在は鋼ニールセンローゼ橋という構造の橋がかかっています。
日本三奇橋のなかで、愛本刎橋のみ現存していなかったんですが、
今回VRの世界で愛本刎橋が復活しました!
VRは、8分ほどの映像で、いろいろな角度から愛本刎橋をみることができます!
私もね、体験してきました!
まずは、俯瞰で愛本刎橋をみることができます。
360度映像が広がっているので、180度まわると、
黒部川扇状地が広がっていました!
そのあと、橋の構造の説明があるんですが、
なんと、橋の下から構造をみることができるんです!
なかなか橋をしたから見ることはできないので、
面白かったですね~!
愛本刎橋の構造を簡単に説明すると、
まず、川岸の岩盤に栩木とよばれる木材を差し込み、
その上にも少し長い栩木を差し込んでいきます。
下の栩木が支えているため、少しずつ上に長い栩木を重ねることで、
橋全体を支えられるようになっているそうです。
そして、その栩木の上には井桁とよばれる格子状の柱、
一番上に橋桁とよばれる人があるく部分の板をのせています。
井桁は、台形のような形に組まれていて、
柱が内側に少し向いていることで、橋の強度があがります!
実際にVRで間近でみたんですが、
重機などがない時代にたったの3か月ほどで刎橋を完成させていたのが信じられません・・・!
また、VRでは愛本刎橋から黒部川扇状地を見渡すことができるんですが、
夕日が沈む様子がとっても美しかった・・・!
江戸時代に愛本刎橋を通っていた人もこの景色をみたのかなぁと、
つい考えてしまいました(笑)
8分のVRで、愛本刎橋について詳しく知ることができます!
実際に構造を見ながら解説してくれるので、頭にもスッと情報が入ってきます!
VRは、13歳以上の方が体験できます。
また、VRの機械が2台のため、
12歳未満の方や大人数で訪れた場合はVR映像と同じものをスクリーンでみる形になります!
ぜひ、みなさんもVRで愛本刎橋をじっくりご覧になってみてくださいね!
また、VRを見た後は、黒部市歴史民俗資料館にある1/2サイズの愛本刎橋の模型をみると、より構造について理解が深まります!
1/2サイズの柱でも太い木材が使われているので、
実際のサイズだと、かなり太い木材を使っていたことがわかりますよ!
愛本刎橋をかけはじめたころは木材も多くありましたが、
何度も作り直すにつれ、木材が足りなくなり、再利用したり神社のご神木も使われたそうです。
VRの映像も1/2の模型も、当時の設計図をもとにかなり緻密につくられているそうです。
また、メタバース空間にも愛本刎橋が登場しています!
インターネットから気軽にみることがきます!気になる方は、
『愛本刎橋 メタバース』と検索してみてくださいね!
そして、黒部市歴史民俗資料館では現在『近代の黒部峡谷写真帖』も行われています!
近代の登山家の吉沢庄作さんや黒部峡谷を全国に広めた冠松次郎さんが撮った黒部峡谷の写真をみることができます!
どの写真も本当に黒部の雄大な自然をとらえているんですが、
特に冠松次郎さんがとった幻の滝が印象的でした。
幻の滝は、名前の通り音が聞こえているのに姿が見えず、今でも滝口まで行くのが難しい滝です。
そんな幻の滝を始めたカメラに収めたのが冠松次郎さんです。
当時の滝の様子をぜひご覧になってみてくださいね~!
近代の黒部峡谷写真帖は7月15日までです。
そして、7月26日からは愛本刎橋にまつわる企画展もはじまりますので、
愛本刎橋について詳しく知りたいという方は7月下旬以降に訪れるのがおすすめです!
日本三奇橋に数えられる愛本刎橋について詳しく知ることができ、
とっても楽しかったです!
VRの映像もおだやかな映像なので、初めてVRを体験するという方にもおすすめです!
これから大型連休もやってきますので、宇奈月エリア満喫してくださいね!
今日は、黒部市歴史民俗資料館をご紹介しました!
************************
黒部市歴史民俗資料館
場所 道の駅うなづき うなづき友学館内
入館料 大人300円
*VRは入館料の300円で体験できます。
休館日 月曜日と祝日の翌日
企画展『近代の黒部峡谷写真帖』 7月15日まで
VRの詳細はコチラから。
黒部市歴史民俗資料館のHPはコチラ。
************************