砺波平野の散居村
2023年5月15日
5月も早いもので、折り返し地点ですね。
私は、昨日カターレ富山の試合を現地観戦してきました!
1-0でカターレ富山の勝利!
おめでとうございます!
2回目の現地観戦でしたが、楽しかった!
また、応援に行きたいと思います!
さて、先週のSTEP!では、砺波平野の散居村についてご紹介しました。
富山のみなさんからすると、砺波の散居村は一般的な風景かもしれませんが、
青森からきた私は、初めてみたとき「田んぼの隣に家があるなんて!」とかなり驚きました。
今回は、となみ散居村ミュージアムに行ってきました!
散居村について、となみ散居村ミュージアムの館長 川原国昭さんに詳しく教えていただきました。
日本の農村は、主に2つのタイプがあります。
一つは、住居が一つの場所に密集した集村。
そして、住居が離れ、一軒一軒距離がある散村です。
散居村ともいわれます!
砺波平野は、家々が一軒一軒離れて点在する散居村で、
日本のなかでも最大級です。
砺波平野の散居村は、今から500年ほど前に生まれたと言われています。
それ以前は、砺波平野を流れる庄川は、洪水などが多くありました。
中世から近世にかけて庄川が今の位置に定まってから、
少しずつ移り住む人がふえ、散居村が形成されました。
扇状地で、水の管理が難しい土地でしたが、
砺波平野は庄川のおかげで、安定的に水の供給があり、
米どころとして有名になりました。
江戸時代初期には、加賀藩120万石のうち、
20万石が砺波平野だったそうです。
なぜ、集村ではなく、散居村になったと思いますか?
それは、「家の近くに田んぼがあると、
田んぼの管理がしやすかったから」と言われています。
先ほども紹介しましたが、
扇状地で、「ざる田」という水持ちがわるい田んぼが多く
田んぼの水の管理が大変でした。
水の管理を効率的に行えるように、
家の周辺を耕すようになったと言われています。
確かに、家の近くに田んぼがあれば、
行き来も楽ですし、効率的ですよね!
砺波平野は、どこにでも簡単に水を引くことができたのも、
散居村が形成された理由の一つです。
そして、散居村でもう一つ特徴的なのが、
屋敷林に囲まれたお家です。
屋敷林は、砺波では「カイニョ」と言われています。
カイニョの「カイ」は、
家と田んぼの境の「かい」から来ているのではないかとのことでした。
昔は、「カイニョ」にはたくさんの役割がありました。
たとえば、暑さ対策、雨や水、雪、風から家を守る。
燃料や暖房用の材料、建築や生活にも役立てられました。
剪定した枝を、燃料に使っていたそうです!
伝統的なカイニョも、維持管理が大変で、
少しずつ減ってきているそうです。
散居村の美しい景色には欠かせませんが、
確かに今の時代に維持するのは大変だよなと、改めて考えさせられました。
砺波市では、美しい景観維持にも取り組んでいるそうです!
そして、散居村の伝統的な家は、「アズマダチ」と呼ばれています。
二等辺三角形のような形の瓦葺きの切妻屋根が特長です!
金沢の武家屋敷の形式が、一般にも普及し、
明治時代後半からアズマダチの家が増えました!
そして、となみ散居村ミュージアムの伝統館では、「アズマダチ」を見学できます!
家の中で特長なのは、「ワクノウチ」という構造です。
囲炉裏がある部屋は、ウシバリと呼ばれる横向きの梁に、
縦向きには、「ハリマモン」と呼ばれる梁がかかっています。
そして、梁の上には、丸竹の天井があります。
細い竹が敷き詰められていて、びっくりしました!
他のお部屋も、昔ながらの和室で、どこか懐かしい空間でした。
そして、民具館では、散居村で生まれ、砺波の風土に適応してつくられた民具、農具を展示しています。
各世代、そして地域ごとに当時の民具を集め、
その数なんと6,000点!
民具館では1,000点ほど展示されています。
一つ一つの道具にどこで見つけたかしっかり記録し、丁寧に保存されており、
国指定重要文化財になっています。
また、情報館では散居村についてのパネル展示などがあり、
詳しく散居村について学ぶことができます!
そして、散居村について学んだあとは、
夢の平スキー場・コスモス荘の近くにある散居村展望台に行ってきました!
砺波平野が一望でき、とっても美しかったです!
ちょうど田んぼに水がはっている時期だったので、
水のなかにお家が点在しているようにもみえましたよ!
そして、上から見ると、散居村ということがよくわかります。
日が沈むころや夜にいくと、また雰囲気が変わると思います。
また、これからの季節は稲が育ち、青々とした水田が広がります。
展望台は、他にも南砺市の閑乗寺公園や、国見ヒュッテ、小矢部市の稲葉山牧場にもあります!
どうして、家々が点在する散居村になったのか、
不思議だったんですが、砺波平野の地形に理由があったんだなぁと勉強になりました!
ぜひ、砺波平野にのこる散居村の風景を楽しんでみていかがでしょうか。
今日は、となみ散居村ミュージアムをご紹介しました!
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となみ散居村ミュージアム
開館時間 午前9時から午後6時
休館日 毎週水曜日、毎月第三木曜日
入館料 民具館 一般100円
情報館、伝統館 交流館 入館無料
*情報館、交流館のお部屋を借りることも可能。
詳しくは、コチラから。
企画展について
現在の展示 「松本昌子 創作人形展」
期間 7月2日(日)まで
場所 民具館
こちらも合わせて、お楽しみください。
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