『ひとり旅日和』
2023年4月28日
明日から大型連休ですが、
お家でゆっくり本を楽しんでみてはいかがでしょうか。
今日は、水梨子オススメの本を紹介します!
今回ご紹介する本は、株式会社KADOKAWAから発売されている小説、
秋川滝美(あきかわ たきみ)さんの「ひとり旅日和(ひとりたび びより)」です。
本のタイトルの通り、ひとり旅のお話です。
私は、文庫本で「ひとり旅日和」という本を知ったんですが、
もともとは大きいサイズの四六伴で出版され、
その後文庫本でも発売されました。
物語の主人公は、事務用品や文具を扱う会社に勤めて3年目の「梶倉日和(かじくら ひより)」。
日和は、家族から「人見知り女王」と言われてしまうほど、
コミュニケーションをとるのが苦手な女性です。
電話対応は声が小さくて、何度も聞き返されたり、
笑顔がうまく作れなかったり。
そんな人見知り女王の日和が、
同僚の後押しもあって、気分転換にひとり旅に挑戦します。
旅が好きな同僚からのアドバイスもあり、
初めての旅の目的地は、東京から日帰りができる熱海に決定!
熱海では、パワースポットの神社や、温泉、卵をゆでてその場で食べられるスポットをめぐります。
いざ旅が始まると、人の多さに怖気づいたり、
道を間違えて、後から行く予定だった場所に先についちゃったり、
ハプニングもたくさん。
ハプニングはありつつも、日和が神社の雰囲気に癒され、
美味しいものを食べ、旅先での出会いも。
初めてのひとり旅、少し戸惑いながらも楽しんでいて、
自分も旅に行きたくなりました!
熱海の一人旅を終えて、
一人旅の魅力を知った日和は、
佐原、仙台、金沢、福岡と、
泊りがけで少しずつ遠いところにも出かけるようになります。
それぞれの土地で、何を見て、何を食べるかなどは、
実際に読んでいただきたいのですが、
私は4年間仙台に住んでいたので、仙台パートでは、
「やっぱりココは外せないよね」とうなずくところもあれば、
反対に、「ええ!あそこにいかないの!?」とか
「そのルートでめぐるの!?」とびっくりすることも(笑)
人によって何を大切にしたいか、どこに行きたいか違うよなと、
考えさせられました。
行ったことがない土地は新鮮な気持ちで、
馴染みがある土地は、自分だったらどんなルートで旅をするか考えてみるのも面白いと思います!
また、ひとり旅の途中、
人見知りの日和は、ご飯屋さんに入っても、
店員さんに話しかけることが苦手で、尻込みしそうになります。
私も、どちらかというとプライベートでは、人に話しかけるのが苦手なので、
勇気を振り絞って話しかける日和に思わず心の中で「頑張れ!」とエールを送っていました。
旅を通して、日和がどういう風に成長していくかも、
見どころです!
旅の行程も細かく描かれています。
リアルだなぁと思ったのが、時間の流れです。
行きたいお店が行列で時間を心配したり、反対に思っていたより時間が余ったり。
思い描いていた通りいかないところもあるあるだなぁと思いました。
そして、日和が食べているご飯がすごく美味しそう!
文章を読んでいるだけで、お腹がすいてきました(笑)
また、日和の心情も細かく描写されていて、
実際に私も日和と一緒に旅をしているかのように、
本を読み進めました。
この本を読み終わったあとは、
「あ~旅に行きたい!」
「ひとり旅してみたい!」と旅に出たい欲が掻き立てられます。
あれこれ自分で計画建てて旅に出るのも楽しそうですし、
主人公と同じ足取りで、回ってみるのも面白そうです。
私は、泊りがけのひとり旅はしたことがないので、
一度挑戦してみたいなと思いました。
「ひとり旅日和」は、シリーズ化されています。
四六伴では4巻まで、文庫は2巻まででています。
2巻以降は、サブタイトルがついています。
2巻は「縁結び」3巻は「運開き」、4巻は「福招き」です。
3巻には、私の地元の青森の話がでてきて、懐かしくなりました。
行先ごとにパートが分かれているので、読みやすいと思います!
大型連休はどこも出かける予定がないという方は、
日和と一緒に、旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。