モモ。
2009年3月30日
*モモ
-時間どろぼうと、
ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子の不思議な物語-
先日、「モモ」という本を読みました。
「モモ」 (Momo) は、
1973年発表のドイツの作家ミヒャエル・エンデによる児童文学で、
1974年ドイツ児童文学賞を受賞しています。
ストーリーとしましては…。
ヨーロッパのとある街に現れた「時間貯蓄銀行」と称する
「灰色の男たち」によって人々から時間が盗まれてしまいます。
みんなが心に余裕が無くなってしまった中で、
友だちの話に耳を傾け、
話している本人が自然と自分を取り戻すことができるようになる
不思議な力を持つ少女「モモ」の冒険によって、
奪われた時間を取り戻すというストーリーです。
「時間」って、ごく当たり前に存在しつつも
改めてどういうものなのか説明するとなると中々難しいですよね?
その時間を盗んだり、コントロールするというその視点や展開が面白く、
子どものようにワクワクしながらページを進めていました。
また、モモを取り巻く友達の思いやりと愛情に涙々でした(TT)
「時間とはすなわち生活なのです。
そして生活とは、人間の心の中にあるものなのです」
「人間は時間を感じとるために心というものがある。
そして、もしその心が時間を感じとらないようなときには、
その時間はないもおなじだ」
作品の中に出てきたこの言葉が印象的でした。
自分自身がどう感じ、
何を思い、
どう生きるか。
決して、どっしり背中に重たい課題を乗せるようなことはなく、
ふと歩みを止めて自身について思いを巡らせたくなる一冊です。
ストレートに冒険ファンタジーとして楽しめる作品ですし、
同時に現代社会あるいは未来へ警鐘を鳴らしている作品なのかもしれないです。
「モモ」は1987年に映画化されていて、
DVDでも楽しむことができるそうですよ~(*^ー^*)ノ〃