4月26日 gra書
2011年4月26日
「gra書」、私今井が、書道の「いろは」からご紹介しています。
今日は、先週土曜日23日から県民会館で行われている、「日展富山展」の模様をお伝えします。
去年の11月に、東京・国立新美術館で行われていた「第42回日展」、ここで展示されていた作品の一部が、去年の12月から、全国各地を巡回して展示されています。京都、名古屋、大阪に続いて、富山が4か所目になります。
今回の日展富山展のチケットの半券です。
会場では、日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5つの部門で、合わせて360点が展示されています。このうち書道は、52点の展示となっています。日本を代表する作家から、中堅、新鋭までの作家に加えて、県内作家の作品5点も加えられています。
作品は、漢字、かな、日本詩文書の作品を中心に展示されています。
漢字は、がっちりとした楷書から、流麗な行書・草書、篆書、隷書と幅広い作品があります。作品の文字の数によって、多字数(たじすう)、少字数(しょうじすう)と分けられます。
かなは、文字の大きさによって、小字(しょうじ)、中字(ちゅうじ)、大字(だいじ)と作品の種類が分けられます。
日本詩文書は、いわゆる漢字仮名交じり文で、私たちがふだん使っている文章や詩、俳句などが書かれたものです。
大まかな計算で、日展に入選できるのは、全体の10分の1といわれています。ですが、地方によって出品されている作品の数がまちまちですし、実際のところ、10分の1よりももっと少ないという見方もあるようです。
会場では、初めて見に行くという方にもわかるように、展示されている作品の横には、釈文(しゃくもん)という、書かれている文字がどんな文字なのかが活字でついています。活字で見る字がほかの書体ではこんなふうに書かれるんだなという字の形の面白さ、そして、墨の黒と紙の色との空間のバランス、線の切れの良さなどをじっくりと見てみてください。
日展富山展は、富山県民会館で、来月15日(日)まで開かれています。会場では、県内の作家による解説会が行われる日もありますので、解説会で話を聞きながら作品を鑑賞するとより分かりやすくなるのではないかと思います。