4月19日 gra書
2011年4月19日
私今井が、書道の「いろは」からご紹介している「gra書」
今回は、書道の道具についてご紹介します。
道具は、大きく分けて、筆、墨、紙、硯、この4つは最低限必要です。
まずは筆、これがないと字は書けません。筆は、数えきれないくらいの種類があります。大きさ、太さ、毛の長さ、固さ、水の吸い込み具合など、ほんのちょっとした違いでも大きな違いになります。同じ字を書いたとしても、書きあがった感じがまるで違います。たとえば、太い筆で書けば字は太くなりますし、やわらかい毛の筆で字を書くと、強い線を引いたとしても、どことなく温かみを感じさせるものがあります。
上の写真に示した2本の筆、左側はB4の紙を斜めにしたくらいの長さでやわらかい毛のものです。販売当時20万円でした。一方右側は、半紙で文字を書くのに適したサイズです。当時3,000円でした。筆は種類もまちまちであれば値段もまちまちです。
次に、墨です。最初から液体の状態で使える「墨汁」と、水を入れて磨って使う「固形墨」、そのほか、練り墨やボンド墨など、これも様々な種類があります。このほか、色や墨の成分、年代でも違いが出ます。古い時代につくられたもので特によいとされるものを「古墨」と呼んで珍重されています。この古墨は、ものによって1つウン万円という代物もあります。
これは高くない墨です。写真は墨の表と裏と写しましたが、書かれている文字や模様が違います。そしてよく見ると、まっすぐに作られていませんね。
そして、紙です。これも多くの種類があります。大きさ、色、生産地、装飾があるかどうか、きめの細かさなどで個別に名前がつけられているものもあります。この紙も、生産されてすぐ使う場合もあれば、ずっと使わずに寝かせて、満を持して使う場合もあります。
写真の紙は、皆さん懐かしい書き初め用紙です。B4の紙と比較しても、ずいぶん大きいのがわかりますね。
そして、硯です。墨をするときになくてはならないものです。この硯も、大きさや色、硯の石の生産地によって違いがあります。特に、紫がかった「端渓(たんけい)」と呼ばれる硯はかなり有名です。
これは端渓ではありません。ごめんなさい。手のひらサイズの小さな硯です。
このほかにも以下のような道具があります。
文字を書いた後、印(いわゆるハンコ)を押すときに、場所がずれないようにするためのマーキングの役割をします。
といったようなものがあります。
筆や紙、墨、硯は、ホームセンターでも売られていますが、ちょっといいモノを手にしたい、という方は、書道用具を販売している専門のお店が県内にもありますので、そちらでじっくりと探してみるものいいと思います。