★☆★★☆★ 3月15日の 『キノコレ』 ★☆★★☆★
「キノコレ」は、毎月・第1&第3水曜の13:45〜『grace』の中でお送りしています。
今週は、紀伊國屋書店富山店 奥野晃英さん からオススメの本をご紹介頂きます。
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本日ご紹介する作品は、待っていた方も多数いらっしゃるのではないでしょうか。
お笑いコンビ、ピース 又吉直樹さん の待望の新作 『劇場』 でございます。
満を持しての長編小説第2作目ですが、本作は書籍ではなく、雑誌掲載という形で
文芸誌『新潮』の4月号 に掲載されていますのでご注意下さい。
又吉さんと言えば、お笑い芸人のコンビの葛藤を描いた長編小説処女作『火花』で
2015年、第153回芥川賞を受賞。
この『火花』は、250万部のベストセラーとなり、
さらに、ドラマ化、2017年2月には異例とも言えるスピードで文庫化されるなど、
文壇に新しい風を今も吹き込んでいらっしゃいます。
今作『劇場』は、うだつの上がらない劇作家「永田」と
彼を献身的に支える女性「沙希」を中心とした物語が描かれます。
特に注目して頂きたいのは、又吉さん独特の
文学的な描写で描かれる登場人物の表情、感情、そして周囲の風景です。
ちょっとした風景の描写であっても
そこに又吉さんらしいこだわりを練り込んだ文章は、一度是非読んで頂きたいです。
私はクセになりそうです。
そして、恐らく主人公の「永田」は、私がTVなどで拝見する限りでの
又吉さんの印象にとても近い人物です。
言葉が頭の中に渦巻いて、いつも難しい顔をしている男。
そう思って読んでみると・・・色々と面倒な人物ではありますが、どこか憎めないのが印象的でした。
間違いなく今年の話題作になる1作品を是非お読みください。
又吉さん新作「劇場」掲載の雑誌『新潮』は、当店文芸誌のコーナーに展開しております。
また、『劇場』は今年の5月に書籍化も決定しております。
書籍版のご予約も随時受け付けております。
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<春のフレッシャーズフェア>
ただいま紀伊国屋書店富山店では「春のフレッシャーズフェア」と致しまして、
当店中央Aカウンター横で、今年の新入社員さん向けのビジネス関係書籍、
また今年から新しい環境で生活される方向けの実用書を多数展開しております。
特に注目は、ダイヤモンド社から2011年に発売され、
この時期になると毎年お客様から聞かれる1冊、 岩瀬大輔さん著『入社一年目の教科書』 です。
初めて社会に出る方向けの原則を具体的に紹介しているロングセラーの1冊となっております。
新年度に向けて不安と希望が入り混じる季節です。
その不安を少しでも軽くして希望をもっと膨らませる1冊をこのフェアでお探し下さい。
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紀伊国屋書店富山店
住所: 富山市総曲輪、総曲輪フェリオ7F
電話番号: 076-491-7031
営業時間: 10:00〜20:00
HP http://www.kinokuniya.co.jp/store/Toyama-Store/
※今月の店休日 3月は無休
◎ 3月15日の放送は、ポッドキャストでもお聞きいただけます。
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