『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』
2021年1月6日
今日が私が担当する新年最初のgraceです。
今年も毎週水曜13時45分ごろからのユキコレでは、
様々な本をご紹介していきますので、お付き合いいただけたらと思います。
よろしくお願いします。
さて、年のはじめに「今年は読書をする」と誓った方もいるかもしれません。
でも、本屋さんにはたくさんの本が並んでいるし、
どの本から読めばいいのかわからない…
と最初の本選びの段階でつまずいてしまうと、
その瞬間、本への苦手意識が芽生えて、本なんて嫌いだ!となりかねません。
普段あまり読書をしていない方は、
ドラマや映画で見た作品の原作を読んでみる、
というのはいかがでしょう?
先に映像で見ているので、物語の世界に入り込みやすいと思います。
それにしても、人気小説はほぼ映像化されますよね。
私もいつからか、小説を読みながら
この作品はいずれ映像化されるに違いない!
と思うようになってしまいました。
そして、その予想はたいていの場合、当たります。(笑)
配役予想は外れてばかりですが。
今日ご紹介する小説もいずれ映像化されると思います。
『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人/東野圭吾(光文社)』
東野圭吾さんと言いますと、
加賀恭一郎シリーズやガリレオシリーズがあり、
いずれもドラマ化されました。
今作もドラマ化もシリーズ化もされそうな予感がします。
というのも、事件の謎に挑む男性がテレビ映えしそうな方なのです。
その男性というのは、
以前はアメリカでマジシャンをしていたものの
今は東京でバーを経営しており、
見た目は、肩まで伸びた天然パーマに清潔感の無い無精ひげの
長身で痩せた50歳です。なお、顔は端正です。
オダギリジョーさんや藤木直人さんあたりが演じたら合いそう!
阿部寛さんや福山雅治さんも頭に浮かんだけど、
すでに東野作品のドラマに出演されているからなあ。
う〜ん。悩む。。。
なんてことを勝手に妄想する時間も楽しいものです。(笑)
***
物語は、ある名もなき町で起こります。
観光地であるものの、すっかり寂れてしまったその町では、
なんとか観光客を呼び込もうと、ある計画が進行中でしたが、
コロナの影響で頓挫してしまいます。
そんなコロナ禍の中で殺人事件が発生します。
殺されたのは、以前、中学の教師をしていた62歳の男性です。
教え子たちから慕われ、近々開催予定の同窓会にも参加予定でした。
東京で離れて暮らす娘の真世は、警察からの連絡で急きょ実家へ帰ります。
父はなぜ殺されたのか。
そもそも誰に殺されたのか。
警察に聞いても何も答えてくれません。
そんな中、父の弟、真世にとっては叔父である武史が突然現れます。
この武史こそさきほどご紹介した、事件に挑む男性です。
捜査過程を教えてくれない警察より先に、
自分の手で真相を突き止めたい!
と武志は事件の謎を解くために動き始めます。
そして、真世も父を殺した犯人を見つけるため
叔父の手伝いをすることになります。
元マジシャンと姪の二人は、
果たしてどのような方法で謎を解いていくのでしょうか。
続きは、ぜひ本を読んでみてください♪
***
さすが東野圭吾さんです。
頭の中に映像が浮かびっぱなしで、
本を読んでいるのに、映像作品を見ているようでもありました。
元マジシャンが事件の謎を解くというのが、面白かったです!
マジシャンならではの仕掛けが軽やかで素敵でした。
めんどくさいキャラだけど、それも含めて魅力的で、また会いたくなります。
東野さんは、この作品に関して
「このヒーローを生み出せたことで作家生命が延びたかもしれません」
とおっしゃっています。
ってことは、シリーズ化していくということですかね?
楽しみ〜!
なお、この作品は、韓国語や中国語、ベトナム語など
世界7言語での刊行が決定しているそうですよ。
今週末は3連休ですね。
また雪も降るようですし、お家でじっくり読書というのもいいのでは?