誰の味方でもありません
2019年11月2日
今日の『ネッツカフェドライヴィン』のテーマは、「読書の秋」でした。
ちょうど今が読書週間ということもあり、このテーマにしてみました。
私がラジオでご紹介した本は、
・『誰の味方でもありません』
の3冊です。
上の2冊は、本のタイトルをクリックしていただければ、私の感想が読めます。
『誰の味方でもありません』は、社会学者、古市憲寿さんが書かれたものです。
実は、先日、富山大学で学生対象の古市さんのトークショーがあり、
私はお相手をしました。
トークショーをするにあたり、
最近、古市さんの本を色々読んでいました。
芥川賞にノミネートされた
『平成くん、さようなら』『百の夜は跳ねて』の小説のほか、
『誰の味方でもありません』
『絶望の国の幸福な若者たち』
『だから日本はズレている』
などを読んでみました。
今日のラジオでご紹介したのは、これらの中から
今年発売された新潮新書の『誰の味方でもありません』です。
古市さんは、歯に衣着せぬ発言で注目されていますが、
テキトーなことを言っているわけではありません。
まあ、いい方がストレートすぎることはありますが。笑
この本を読むと、古市さんが今どういうことを考えているのかがよくわかります。
本の帯には「正義の暴走に投じる一石」とあります。
古市さんは、この本の中で
最近の日本は何だか怒りっぽい。
正論は切れ味があまりにも鋭すぎる。
正しさを追求するのではなく、
一歩引いて社会を見るくらいがちょうどいい。
とおっしゃっています。
実際、古市さんは一歩引いています。
例えば、様々な仕事をされている古市さんは、
「観光客」として日々を過ごしているのだとか。
この感覚、私もわかる!
富山弁で県外出身者のことを「旅の人」と言いますよね。
私は群馬出身の旅の人です。
富山に来たばかりの頃は「差別だー!」と思いましたが、
今では自ら気に入って「旅の人」を使っています。
もう長いこと富山で生活をしているけれど、
私は「ずっと富山で旅をしている」気分でいます。
だってそのほうがなんか楽しいんですもの!笑
また、古市さんは、嫌な人と付き合うコツを
「嫌な人をサンプルだと思えばいい」とおっしゃっています。
こちらも一歩引いた見方をされていますよね。
私は、この本を楽しく読めました。
そして、読んだ後は心が軽くなり、
人に対しても優しくなれたような気がします。笑
一歩引いてみる、っていいですね!
気になる方はぜひ読んでみてください♪