夢をかなえるゾウ
2008年9月14日
先日、graceの中で「今読んでいる途中」とお伝えした、
すでに140万部の売上げを突破したという話題の本
『夢をかなえるゾウ/水野敬也(みずの・けいや)』
をやっと読み終えました!
何をしても中途半端な平凡なサラリーマン「僕」と、
そんな僕の前に突然現れたゾウの(自称)神様「ガネーシャ」
の二人の会話をベースに話が進んでいきます。
なぜか関西弁で話す、とても胡散臭い、ゾウの形をしたガネーシャから、
「自分の出す課題をこなせば、確実に成功する」と言われ、
「僕」は、日々、課題をこなしていきます。
神様であるガネーシャは、過去の偉人たちを育てたのは「自分だ!」と言い放ち、
世界中の偉人たちの成功エピソードを交えながら、課題を出していきます。
その課題というのが、
「靴をみがく」、「トイレそうじをする」といった、どちらかというと、地味なものばかり。
しかし、「僕」は、与えられた課題をこなしているうちに、
自分自身、変わっていくのを感じ、自信をつけていきます。
ガネーシャは、テキトーで、わがままなんだけど、
なんか、信じたくなってしまう魅力があります。
主人公の「僕」も、疑いつつも、徐々に彼に心を開いていきます。
ガネーシャの言動には、これくらいならできるかも・・・と思わせる巧さがあります。
知らないうちに、自分もやってみようかな、という気持ちになれるんですよね。
私がよく例に出す「北風と太陽」でいうところの、「太陽」なんですよ、ガネーシャは。
私は「こうすれば絶対に成功する!」「〇〇名言集」的な、
自信たっぷりの、物申しタイプの本は、正直言ってあまり好きではないのです。
いい事ばかりが書かれていると、
逆に、どれも残らないというか、ありがたみがなくなってしまって、
最後には、それらの言葉が、うるさく思えてしまう。
例え、同じことを言われていても、
たくさんある名言の中の一つだと、印象には残らないけれど、
ある1冊の本の中に出てきた一文なら、心にしっかりと残る。
ちゃんと自分の心が「いい!」と感じたものは、残るんですよね。
人は「こうしろ!」と言われるとやりたくないものだけど、
自分で「こすればいいんだ!」と気づいたときは、ちゃんとやるんですよね。
この「夢をかなえるゾウ」も、最初は、物申しタイプの本かなぁと思ったのですが、
確かに、限りなくソチラに近いけれど(笑)、ちょっと違った。
「僕」という存在が、読者の本音を代弁しているんです。
そして、ガネーシャが超テキトーなのも、いい!
素直に「いい話」を聞けないような私の心にもすーっと入っていきました(笑)。
普通、私は、本は一気に読みますが、この本は、ゆっくり2週間くらいかけて読みました。
ガネーシャの教えを自分も実践しようと思ったら、ちょっとずつになりました。
ガネーシャも言っています。
「今、はじめよう!」って。
読んでみたいなと思った、その瞬間を大切にしてください。
後で買いに行けばいい、では、多分、ずっと読まないと思います。
私が、この本を読んで一番心に残ったことは、「後回しにしない」ということ。
ガネーシャ、ありがとう!