日替わりオフィス
2015年10月28日
昨日から読書週間がはじまりました。
毎年発表される読書週間の標語は「いつだって、読書日和」。
どんな日も本を開けば読書日和になるのですね。
私、この読書週間の標語が好きです。
本好きの皆さんの愛を感じるから。
ちなみに、過去の標語には、
「しおりいらずの一気読み」
「 本を旅する 本と旅する」
「気がつけば、もう降りる駅。」
などがあります。
私は特に「気が付けば〜」の標語が大好きです。
この感覚、何度も味わっているから。
読書好きの皆さんにとっては、
今年の標語通り、いつだって、読書日和だと思いますが、
普段まったく本を読まない方にとってみればそんなに気軽なものではなく、
それこそ、よし今日本屋さんに行く!と決意しなければ
始められないものかもしれません。
とりあえず、話題作でも読んでみるか、
と長編なんて手に取ってしまったら、おしまいです。
きっと本のページをめくった瞬間、
「あとで読もう」と思って、その後、その本のページが開かれることは無いと思います。
そんな本が苦手な方にもおすすめなのが短編集です。
短いお話なら、とりあえず1話読んだだけで達成感があると思いますし、
お忙しい方でもちょっとしたスキマ時間に読めます。
スマホを出して、ツイッターやフェイスブックを眺めている時間を
そのまま本にシフトすればいいだけです。
どんなに忙しくても5分くらいの時間は作れるでしょ?
前置きがかなり長くなりましたが、今日ご紹介する本は、
田丸雅智(たまる・まさとも)さんの『日替わりオフィス(幻冬舎)』です。
田丸さんは、1987年生まれの今年28歳のショートショート作家です。
そして、東京大学工学部、同大学院工学系研究科卒という、
若い理系男子です。
最新作の『日替わりオフィス』は、
様々なメディアで注目されているので、
すでにお読みの方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんな方は是非grace宛に感想をお寄せください!
***
『日替わりオフィス』は、1話5分で読めるショートショートが18編収録された小説で、
「働くこと」がテーマとなっています。
1話たったの5分です。
ゆっくり読んでも10分かかりません。
短いからと言って読んだ瞬間から忘れてしまうようなものではありません。
どの作品もインパクトありまくりです。
まったく予測のできない不思議な世界のお話です。
いくつかどんなお話があるのかご紹介しましょう。
・職場で嫌われるように訓練された人材を派遣するお話
・他人のアイデアを売買する人のお話
・恋愛気分にひたれるという電子レンジならぬ「恋子レンジ」を購入した女子のお話
などです。
この「恋子レンジ」にに入ると、瞬時に恋の世界へといざなわれるのだそうです。
レンジに入った女子には、いったいどんな変化が生じたのでしょうか。
気になる方は、是非本を読んでみて下さい。
本当は、もっともっとご紹介したいのですが、
1話5分の短いお話なので、喋りすぎると面白くないので、
あえて控えめにしています。
お仕事が多忙な方こそ、息抜きに読んでみて下さい。
お仕事を描く小説は、時々プレッシャーになったり、
逆にストレスを感じたりしてしまうこともありますが、
このショートショートは、現実的な香りを漂わせながらも
どこかふわふわした物語ですので、ストレスなく読めると思います。
なんといっても1話5分ですからね。
その上、一瞬で現実逃避できます。
本を読みながら、あれ今夢見てたのかなというような感じです。
ちょっと寝た後ってすっきりするものですが、まさにそんな読後感です。
あなたもそんなお昼寝気分で読書、してみませんか?