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わたしの神様

2015年8月12日

「私には、ブスの気持ちがわからない」

は?

田島、何言ってんの?

チョー感じ悪いんですけど!

ってか田島だって別にかわいくないでしょ〜。

といま頭の中で怒りの言葉が次々に出てきた方もいらっしゃるかもしれません。

不快な気持ちにさせてすみません。

でも、これ、私の言葉ではありませんからー!
これは、ある本の最初の一文なのです。

その本とは、元TBSアナウンサーの 小島慶子さん の初めての小説

『わたしの神様』 です。

4月に発売されて以来、作家さんたちの中でも話題となっているようです。

舞台はテレビ局。
登場人物は、女子アナとその周りの人々。

私も地方の、それもFMラジオ局という、
キー局のアナウンサーとは比べものにならないくらい地味ですが、
それでも元局アナということで、
元テレビ局アナウンサーが描く局アナたちの裏側をのぞいてみたいと思い、読んでみました。

この本を読んで気付きました。
自分で言うのもなんですが、私、優しい人かもしれません。(笑)

だって、この本に出てくる人たち、みんなコワイんですものー!
ガツガツ、ギラギラ、ドロドロ、イライラしています。
人をねたみ、蹴落とし、野心をギラつかせています。

もちろん私にも嫌なところはありますよ。
客観的に自分のことを見たときに、性格悪いなって思うこと、多々ありますし。
でも、この本に出てくる人たちに比べるとまだまだ甘いなと思えます。
いや、人によっては、田島だって相当…と思う人もいるかもしれませんが。(笑)

この本に出てくる女子アナたちは、歯に衣着せず、ずけずけ何でも言います。
でも、カメラの前では爽やかな笑顔を振りまきます。

***

『わたしの神様』が、どんなお話か簡単にご紹介しましょう。

視聴率低迷中のニュース番組の起死回生をはかるため、
産休に入るアナウンサーの後任として選ばれたのは、
女子アナ人気ランキング1位のアイドルアナ。

「私には、ブスの気持ちがわからない」と言ったアイドルアナです。

彼女は、男と張り合うよりも、かわいがられた方が特だと考え、
また、女の敵は女であると思っています。

そんな彼女は、視聴者からは人気があっても
同性の同僚たちからはよく思われていません。

そもそもこの本には、性格悪い女性しか出てこないんですよ。(笑)

みんな表面上は仲良くしつつも、心の中ではよく思っていなかったり、
人の失敗を願ったり笑ったりしています。

ほんと、みんな自分のことしか考えていません。

まー、これはキー局の女子アナたちのお話だし、あくまでも小説だしねー、
と思う男性もいるかもしれませんが、いやいやいや、
女子たちが集まると、これに近いことが起こることもあります。

私もこれまでの人生をふりかえると、
女性から嫌なことを言われたりされたりしたことは、多々ありますし。(笑)

その度、なんでこんなにひどいことをするんだろうって落ち込んでいましたが、
この本を読んで、もっとしたたかでいいのかもなと思いました。

性格悪くなるということではなく、いちいち傷付いてたらダメだなと思って。

この本、女性と男性では読んだあとの印象はだいぶ違うのだろうな。

女性は、身近にいる方たちと重ねながら読み、共感し、
女ってめんどくさいなと思いながらも、
これが女の世界なんだよなと納得するように思うのですが、
男性の皆さんはどうかなあ・・・。

男性の皆さんは、女の本性をのぞく覚悟があれば、ぜひ読んでみてください。(笑)

yukikotajima 11:03 am