光圀伝
2012年9月5日
来週、9月15日(土)に、
話題の映画『天地明察』が公開されます。
原作は、冲方丁(うぶかた・とう)さんが書かれた時代小説で、
本屋大賞を受賞し、話題となりました。
私も原作のファンです。
◆私の『天地明察』の感想はコチラ
ちなみに、映画の監督は、富山県出身の滝田洋二郎さんです。
実は、来週のgrace(9月12日(水)15時〜)で、
滝田監督と安藤有益(あんどう・ゆうえき)役の渡辺大さん
のインタビューをお届けします。
私がお話を伺いました。
さて、その『天地明察』で、
主人公の安井算哲を支援した人物として登場するのが、
「水戸黄門」としておなじみの水戸光圀です。
その光圀の物語、その名も『光圀伝(冲方丁/角川書店)』
が、つい先日、発売されました。
今日のキノコレ(13:45〜オンエアー)では、
紀伊國屋書店富山店の野坂さんから、
熱く、この本をご紹介頂きます。
本について詳しくは、野坂さんの推薦文をお読みくださいませ。
⇒ http://www.fmtoyama.co.jp/program/program_info_1723.html
読みましたか?
野坂さんの興奮が伝わってきましたか?
私も読んで興奮しました。
虎の表紙から存在感、威圧感を放っていますが、
手に持てばずしりとした重みがあり、
ページ数を見てみれば、なんと751ページ。
本を読む前から、ただの本ではないことが伝わってきます。
そして、この長編のページをめくった瞬間、
光圀の時代へとタイムスリップしていました。
私は時間の経つのを忘れ、読み終わった時には朝でした。
久しぶりにやってしまいました。(笑)
でも、寝ていないけれど、元気でした。
それどころか清々しささえ感じられました。
ああ、この話と出会えて、よかったと思いました。
私も人生を精いっぱい生きよう。
悔いなく、あきらめず、まっすぐに!
と、まるで青春真っ只中のような感情が湧いてきて、
朝から大変いい気分でした。
♪じ〜んせい、らーくありゃ、くーもあるさ…
でおなじみの光圀は、おじいちゃんですが、
この話は、子どものころから亡くなるまでを描いていて、
黄門様のイメージとはかなりかけ離れています。
これが、黄門様?という感じです。
どうやら、コミックも同時に発売されたようですが、
その光圀を見ただけでも、
ええー!?これが黄門様の若かりし頃なの?
と、目が二倍にも三倍にも見開くことと思います。
ちなみに、こちらの公式サイトで、その驚きを実感できます。
⇒ http://www.kadokawa.co.jp/mitsukuniden/correlation/
どうです?
鋭い表情に、たくましい筋肉。
全然、イメージが違うでしょ?
光圀もかなりのインパクトがありますが、
登場人物みな、個性的であり、人間としての魅力にあふれています。
皆、学ぶことを好いているのです。
競うようにして努力をする。
その学ぶ様が美しく、私はまだまだ努力が足りない、と思いました。
出来なかったり、負けていたりしたとき、
「自分には無理だ。向いていない」とあきらめるのではなく、
素直に自分の無知を受け止め、努力する。
そんな光圀に私は気付いた時には、惚れていました。
こんな風に生きたいと思いました。
何かに悩んだり、不満を感じたりして、
心の中が自分のことで埋め尽くされている方いませんか?
そんな方は、是非『光圀伝』を読んでみてください。
本を読んでいる間は、自分の悩みが消え、本の世界に没頭できると思います。
それも、かなりの長編ですから、しばらくの間は。(笑)
そして、読み終えた時、
読む前の心の状態とは、大きく異なることに気付くと思います。
行動もせず、ただただ心の中だけで悶々としていた自分に気付くはずです。
私は、気付きました。
ああ、この本に出会えてよかった!
そうそう、『光圀伝』にも、『天地明察』の安井算哲が出てきます。
是非、合わせて読んでみてください♪