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66、67 謎解き〜&星やどりの声

2011年11月30日

今日のユキコレ(13:45頃〜オンエアー)は、
紀伊國屋書店富山店で今人気の本を2冊ご紹介します。
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まず1冊目は、現在テレビドラマ化もされている話題作の第2弾、
『謎解きはディナーのあとで2/東川篤哉(小学館)』をご紹介します。

1作目は、去年の12月にgraceでご紹介しました。
私もブログに感想を載せています。
⇒ http://www.fmtoyama.co.jp/blog/tajima/?p=1724

過去の私のブログを読んでみたところ
いずれテレビドラマ化されるのだろうな、と書いてありました。
まさにその通りになりましたね。
でも、私が想像していた配役とは違いましたが。(笑)

あらためてどんな内容なのか簡単にご紹介しましょう。

主な登場人物は3人。
・令嬢刑事の宝生麗子
・上司でかつ御曹司の風祭警部
・毒舌執事の影山

本来なら事件を解決するのは、警察ですが、
この作品は、毎回、毒舌執事の影山が大活躍します。
しかも、散々お嬢様に毒舌を吐きながら推理していくというスタイルで。

その毒舌のタイミングと暴言の内容、風祭警部のKYな言動など、
お決まりの流れはそのままに、
あら、この作品にこんな展開ってあり?
というラストまで待っています。

1を読んでこの世界感にはまった方は是非読んでみてください。

・・・

2冊目は、現役大学生作家、朝井リョウさんの最新作
『星やどりの声(角川書店)』です。

浅井さんは、1989年岐阜県生まれ。
早稲田大学在学中の2009年、
『桐島、部活やめるってよ』でデビューし、注目されました。
今回は学生生活の最後に書かれた本だそうです。

若い、というだけで、
「本当に面白いの?」
なんて、上から目線で読もうともしない大人の方も、
中にはいらっしゃるかもしれませんが、
そんな方にこそ読んでもらいたい1冊です。(笑)

ほとばしるエネルギーを感じつつ、
でも、読者を置いてけぼりにするようなぶっ飛んだテンションではなく、
さらに、登場人物が小学生から20代の若い人たちで著者と年齢が近いということもあり、
心の動きや学校生活などの描写がとても繊細&リアルです。

また、今年度落涙ベスト1の呼び声も高い話題作でもあります。
そういう私も、読みながらワンワン泣いてしまいました。

さっそくどんなお話なのかご紹介しましょう。

『星やどりの声』は、ある家族の物語。
4年前に病気で父が他界した早坂家は、
三男・三女、母ひとりでにぎやかに暮らしています。
母は「星やどり」という喫茶店をひとりで切り盛りしています。

物語は、小学生の末っ子からしっかりものの20代半ばの長女まで、
章ごとに視点が入れ替わり、こどもたちの目線で描かれています。

また、時系列はそのままの流れで書かれているので、
物語そのものも違和感なく進んでいきます。

父親を亡くし、それぞれ寂しさと悩みを抱えながら、毎日を過ごす早坂家の人々。
その家族の中心にあるのが、亡き父が作った喫茶店「星やどり」。
星空を眺めることができる星型の天窓、
人気のビーフシチュー、
ブランコの形をした席など、
一度は訪れたくなるお店です。

不器用ながらも家族が家族を思うこの作品に、
私は、涙が止まりませんでした。

特に小学生の末っ子視点のストーリーには泣かされました。
大きなカメラを手にし、発言も大人びた、クールな小学生なのですが、
そんな小学生がある瞬間、本心をあらわにするのです。
心の中にしまった感情をどばっと吐き出した瞬間、私の目からもどばっと涙が。
ああ、いま思いだしただけでも涙が出てくる…。

この作品は、こどもたちの目線で書かれているけれど、
どなたが読んでも心に響くと思います。
あ、でも、お父さんが一番泣いちゃうかもな。

さあ、あなたも、こどもたちの心の声を聞いてみませんか?

ところで、この作品もいずれ映像化されるような気がします。(笑)
というか、してほしいなあ。
喫茶店『星やどり』を是非、再現してほしい。
そして、できれば、私も訪れて、ビーフシチューを食べてみたい。

そうそう、それからこの作品には、ラジオも出てくるんですよ。
しかも無くてはならない存在として。
そういった意味でも大好きな作品です。(笑)

yukikotajima 11:38 am