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『CONTACT ART 原田マハの名画鑑賞術』

2023年1月4日

明けましておめでとうございます。

今年もこのブログは、ラジオと連動しながら
私の好きな本やアートの話題をお届けしていきます。

今日の「ヨリミチトソラ」内のコーナー「ゆきれぽ(18時30分頃〜)」では、
アートについて書かれた本をご紹介します。

『CONTACT ART 原田マハの名画鑑賞術/原田マハ(幻冬舎)』

私がアートに興味を持ったきっかけこそ、原田マハさんのアート小説です。

原田さんの小説を読んでから
一枚の絵に込められたストーリーにすっかり魅了されてしまい、
それまでどう見ればいいかわからなかったアートが愛おしく
身近なものに感じられるようになりました。

そして、作品に会いに行きたくなり、あちこち通ううちに、
今ではすっかり美術館がお気に入りの場所になってしまいました。

原田マハさんは、フリーのキュレーターとしても活躍されているので、
アートへの愛情はもちろん、知識もすごいのです。
だから、原田さんのアート小説は面白い!

なお、今日ご紹介する『CONTACT ART 原田マハの名画鑑賞術』は、
小説ではなく、日本全国の美術館の名画を解説する一冊です。

原田さんによると、日本は世界的に見ても美術館大国なんですって。
この本には日本で見られる名画が載っています。それもオールカラーで。
ですから、本のページをめくりながら、
まるで美術館で絵画鑑賞をしている気分で楽しめます。

具体的には、それぞれの絵画が描かれた背景や見どころのほか、
本のタイトルにもあるように、原田さんが作品を前にした時、
つまり絵画とコンタクトした時に抱いた印象などが載っています。

私が面白いと思ったのは、画家の絵との向き合い方です。
一人一人描き方がまったく異なっていまして、
例えば、見たことのないものは描かないクールベに対し、
セザンヌは見たままを描いてはいません。
また、ルソーは自分の好きなものだけを描いています。

そんな画家たちの違いを知るのも面白く、
知識を得るだけでなく、読み物としても楽しめました。

そして、本を読んだ後は美術館に行きたくなりました。
今年は久しぶりに富山県外の美術館にも行ってみたいなあ。
本に出てきた中ですと、長野県立美術館に行ってみたいわ。

原田さんによると、誰にも見られないアートは、
アートではなくなってしまうそうです。
表現する人だけなく、見る人が存在してはじめてアートになるのだとか。
ですから、皆さんもぜひアートを見に行ってみてくださいね。

でもこれ、ラジオも同じかも。
聞いてくださる方がいてはじめてラジオになります。
聞いてくださる方がいなければ、ただの独り言になってしまいますからね。

ってことで、今年も皆さんぜひラジオを聞いてください♪
どうぞよろしくお願いします。

田島悠紀子

yukikotajima 1:19 pm