シーズンⅡ「巴御前」第3話「巴の誓い」の巻(2020年6月9日・放送)
2020年6月9日
倶利伽羅峠の戦いで平家の大軍を撃ち破った木曾義仲と巴御前。
勢いそのまま、京の都へと入りましたが、そこで待ち受けていたのは・・・
このブログでも、絵とともにお話をご紹介します。
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倶利伽羅峠の戦いで平家の大軍を撃ち破った木曾義仲。
勢いそのまま、京の都へと入りました。
平家に苦しめられていた庶民は、喜びをもって義仲たちを迎えます。
(巴)「義仲様、ついに、京の都に! 見て下さい。みんなが私たちのことを歓迎してくれています!」
感無量の巴。
(義仲)「そうだ、巴! 俺は新しい世を築くぞ! 我々を歓迎してくれる民のためにも!」
後白河法皇から「朝日将軍」の称号を賜り、人生の絶頂にいた義仲。
しかし、都の状況はかんばしくありませんでした。
平家が食糧を持ち去ってしまい、食べるものが不足していたのです。
(巴)「義仲様、源氏の軍勢が民の食べ物を奪っているとのこと」
(義仲)「うーむ、木曽の兵士たちには厳しく申し付けているのだが…。それ以外の者どもが悪さを働いているようだ…」
義仲は、巴らとともに治安回復を図ります。
(擬音など)「おらーっ、ドスン、ガラガラ、きゃーっ、がしゃん」
乱暴狼藉を働く兵士。
そこへ駆けつけた巴。
(巴)「民に乱暴狼藉を働くとは! 許しません!」
(兵)「うわー。巴だ! 助けてくれー」
(兵)「もう悪いことはしません! 堪忍してくれー」
しかし、巴の奮闘も焼け石に水。
追い打ちをかけるように、後白河法皇が義仲の邪魔をするようになりました。
(後白河)「新しい政治だと? 武士にそのようなこと、できるわけがなかろう!」
(巴)「義仲様は、ただ純粋に、民の暮らしを守ろうとしているだけ。
朝廷や貴族だけが裕福なこの世の中を正そうとしているのに…」
義仲の純真さ、優しさを知っているだけに、巴の悲しさは募る一方です。
さらに、平家を追撃した義仲軍、苦戦を強いられ、有能な家臣を多く失ってしまいました。
義仲の味方についていた武将たちも、一人また一人と国へ帰っていきます。
さらには、後白河法皇が鎌倉の源頼朝と手を結び、義仲を排除する動き。
まさに四面楚歌。
(巴)「ああ、京の都に来たときには6万騎の軍勢だったのに。今はわずかな兵しか残っていない…」
「でも、でも、私は最後まで義仲様を守る!」
固く誓う巴でありました。
< おわり >